月と春

やさしい月明かりがさし込む頃に。

スワンソング


あらゆる光が黙り込んでいる海
行く道を失った俺の足首をまたしても掴み
何の音も聞こえない

取り憑かれたようにゆっくりと沈む
あがいてみても周囲は地の底で
すべての瞬間がえいえんになる


そこにあるのは、何かへの渇望、?葛藤、?
それとも絶望、なの、、?
彼らにしかわからない、でも いつしかじわじわと彼らを侵食していった感情…初めての死に近いもの、

わたしが知らない、いや、知れない…何らかの名のないあつい感情がうごめいて、うねって、交わって、、静寂に満ちたしなやかな流れを保ちながらも、その内面は、最期の瞬間を最もうつくしく燃えて尽きる、あの青い星の断末魔のような激しさ、に似ている。


冒頭と、最後シーンで反復していた、弦を弾いたような音と手のしなりは、結局もがいて進んでも、また同じところへ戻ってくるえいえん、を暗示しているみたいで……息苦しくて、ひやりとした感覚、氷の破片でぴりっと手を切ってしまった時のようなつめたい痛み、だった。


彼らが音楽で何をやりたいのかわからなくなる瞬間、創作が彼らの心臓を高まらせてはくれなくなる瞬間が、ふと訪れるかもしれない、そんな行き詰まりの恐怖…初めての死に近いもの、

きっと彼らの気づかないうちにその恐怖、
誰も教えてくれはしなかった恐怖、は
背後にそろぉうり、そろぉうり、、
はっと気づいた時には彼らの隣にいたのかな。



彼らの音楽には嘘偽りがまったくないから、
たとえそれが恐怖とか、孤独とか、
じぶんの弱さを曝け出すことだとしても…
そしてその正直さは、
自らの弱さに慰めを求める声じゃなくて
"恐怖から逃げ出さず、ここで俺は生きてく"
っていう防弾少年団らしさ、だと信じてる。
というか、信じたい、に近い。
black swanという曲が地の底から見る希望、の曲となることを信じたいの。


でもその一方、彼らが進み続けることを苦しいと感じるならば、テヒョンくんがいつかの日に言っていたように、今よりもすこし低い場所でも、お互いにしあわせだったらそれでいいな、なんて思ってしまう……うーん、、むつかしい


どちらにせよ、これから彼らが進む道が 最後はしあわせであればいいな。終わりよければすべて良し!みたいなね、わたしの身勝手な思いだけどさ、、だいすきな人たちには、くるしい思い以上にしあわせで溢れていたらいいと思っちゃうものでしょう、?


ユンギさんが何気なくこぼしていた、
"swan song" ……スワンソング

「 白鳥は生涯鳴かないが、死ぬ間際に美しい歌を歌う 」というヨーロッパの伝承からうまれた言葉で…作曲家や演奏家の、人生最後に披露する舞台や演奏、あるいは人生の最後に事を成し遂げることをいう、らしい、、


ズキっとしたの、
わたしは知らんぷりして無いものにしてて、でもどこかでずっとその存在を感じていたから…わたしにはまだ受け入れられないものだから。依存的で宗教的で、わたしのなかの、ぜったいで、日々わたしが縋っている彼らが、いつかは一時的にいなくなっちゃうかもしれない…わたしは彼らがいない間ちゃんと生きていけるのでしょうか、?なんて、彼らがそのあたたかさと記憶の欠片たちを残して消えてしまうであろうその日を考えると、どうしてもそんな弱音をはいてしまうのです。もうぐずぐずと、知らんぷりをしたふり、をしてしまうのです……(往生際の悪い、見苦しいわたしを許してください、、)


だからその日のために今日も今日とて、
彼らが残した欠片たち、彼らがこぼした愛おしい言葉たちを やさしい月明かりの下、一生懸命拾い集めていきます。冬眠の準備みたい!

いまはそれしかできないし、毎夜やさしい光の粒たちは消えて、あたらしい明日を呼んでくるのだけれど、その日が訪れた後、彼らを感じ続けるために拾い続けるし、ぜったいに忘れないようにする。最後の最後まで、ぜったいにこの目に焼きつけるから。毎日お月さまと彼らに誓っておくよ、どうしようもなく愛おしい彼らのために。彼らのために彼らに誓うって、なんか矛盾?してるけど。

スワンソング
その歌声とともにわたしも死んでしまいそう。でも案外ぴんぴん元気に生きているじぶんもいたりして?わかんないや、ただただ、いまは彼らが辿る道についていこう…後悔のないようにアイシテルっていっぱい伝えて、、さ。



何よりもたいせつで、とくべつな彼らへ
アイシテル。